今日は、日本の中央銀行である日銀(日本銀行)について学習していくよ。日銀の役割とは何か?について学習してね。
面白そうな内容ですね。
日銀の役割について
日本の中央銀行である日銀(日本銀行)の使命は、日本の経済や金融システムの安定を維持し、国民の生活を支えることです。
具体的には、以下の3つの主要な役割があります。
物価の安定
物価の安定は、日銀の最も重要な使命の1つです。物価の安定とは、インフレーション(物価の持続的な上昇)やデフレーション(物価の持続的な下落)を防ぎ、安定した物価水準を保つことを意味します。
物価が安定していると、企業や家庭は将来の計画を立てやすくなり、経済活動が円滑に進みます。日銀はこの目的のために「金融政策」を実施し、金利や資金供給量を調整します。
チェックポイント! 金利の調整
中央銀行は、政策金利を調整することにより、経済の安定的な成長を下支えしています。政策金利の変動による経済への具体的な影響については、以下のように考えられています。
政策金利引き上げの影響
政策金利の引き上げ→銀行の貸出金利の上昇→消費者や企業が借入を行う際のコストが増加→消費や設備投資の低下→経済活動の減速→物価の過度な上昇の抑制
政策金利引き下げの影響
政策金利の引き下げ→銀行の貸出金利の低下→消費者や企業が借入を行う際のコストが減少→消費や設備投資の促進→経済活動の活発化→物価上昇による適度なインフレ率の維持
金利については、別の記事で詳しくまとめているよ。
金融システムの安定
金融システムの安定も、日銀の重要な役割です。金融システムとは、銀行や証券会社などの金融機関を通じて、企業や個人がお金を貸したり借りたりする仕組みです。このシステムが安定していることは、経済全体がスムーズに機能するために不可欠です。
日銀は、金融機関に資金を貸し付けたり、必要に応じて市場に介入したりして、金融システムの安定を保ちます。そのため、日銀は銀行の銀行と呼ばれています。
チェックポイント! 市場への介入
2022年以降、急激な円安を懸念した財務省の指示により、為替介入が度々実施されました。経済ニュースでも大きく取り上げられたため、記憶に残っている人も多いと思います。
為替介入とは、中央銀行が自国通貨の価値を安定させるために市場に介入し、通貨を売買することを指します。通貨の急激な変動を防ぐため、あるいは経済政策の一環として行われることがあります。
中央銀行による為替介入は、FX取引をする人なら必ず知っておくべきことだよ。
発券銀行としての役割
日銀は日本の唯一の発券銀行として、日本円(紙幣)を発行する役割も担っています。紙幣の供給を通じて、経済活動に必要な資金が適切に流通するようにしています。
また、偽造防止のために紙幣のデザインや技術を向上させるなど、安全で信頼できる通貨の提供にも努めています。
チェックポイント! 通貨の供給
金融政策の緩和や引締めによって、市場に流通するお金の量を調整することで、経済の安定を図っています。
FXを取引する上では、下の図のように供給量が為替レートの変動に及ぼす影響を理解しておくことが重要になります。
また、紙幣のデザインの変更ということでは、2024年に約20年ぶりに新紙幣が発行されました。個人的なデザインの好みはあると思いますが、次のような特徴があります。
新紙幣の特徴
- 民間の印刷技術の進歩を踏まえた偽造防止の工夫
- ユニバーサルデザイン
今日は、日銀の役割と経済への影響について学習したけど、どうだった?
こんなにも自分たちの生活に影響していたんですね。
そうなんだよ。日本の経済が良くなるように頑張ってくれてるんだ。
日銀の役割についてのまとめ
- 政策金利の調整による物価の安定
- 市場への介入などによる金融システムの安定
- 発券銀行としての通貨の供給