今日は為替市場に大きな影響を与えるアメリカの雇用統計について学んでいくよ。
しっかりメモします。
雇用統計とは?
雇用統計とは、米国の雇用情勢を調べた経済指標のことで、米国労働省労働統計局から毎月第1週の金曜日21時30分(冬時間は22時30分)に発表されます。
発表される内容としては、以下の3つの要素の統計となります。
雇用統計の要素
- 非農業部門雇用者数(NFP)
- 失業率
- 平均時給
これらの結果の良し悪しで、世界中のトレーダーや投資ファンドが米ドルを売買して為替レートが変動します。
それでは、それぞれのデータについて簡単に説明していきます。
非農業部門雇用者数(NFP)
米国経済の雇用者数の増減を示し、景気が良いかどうかを判断する基準となります。増加は経済の成長を示し、減少は景気後退の兆候とされます。
2020年に発生した新型コロナウィルスの世界的大流行によって、経済が低迷し、労働者の大量解雇が行われたことが分かります。
しかし、新型コロナウィルスの流行が収束するにつれて、大きなリバウンドとなって労働者が再雇用されたことがグラフから読み取れます。
失業率
就職を希望しているが、仕事に就けない人の割合を示します。失業率が高い場合、経済の低迷が示され、低い場合は経済が活発に動いていると判断されます。
失業率も非農業部門雇用者数(NFP)と同様にコロナウィルス流行後の景気回復から4%前後の安定推移となっています。
平均時給
労働者の収入水準を示し、インフレーション(物価上昇)のリスクを把握するための指標としても重要です。平均時給の増加は、インフレ圧力の兆候と見なされ、連邦準備制度(FRB)の金融政策に影響を与えることがあります。
為替市場に与える影響
米国の雇用統計は、為替市場において非常に重要な影響力を持ちます。特に米ドルは世界の基軸通貨であり、アメリカの経済状況はグローバルな市場に直接影響を与えます。そのためFXトレーダーとしては、以下の影響について理解しておく必要があります。
為替市場に与える影響
- 米ドルの通貨強弱に影響
- FRBの金融政策に影響
- 市場のボラティリティに影響
米ドルの通貨強弱に影響
雇用統計が予想を上回る良好な結果となると、米ドルは他の通貨に対してドル高になります。これは、アメリカ経済が健全であり、今後も成長が期待できるため、投資家が米ドルに対してより強気のスタンスになるためです。
反対に、雇用統計が予想を下回ると、ドル安になる傾向があります。
FRBの金融政策に影響
FRBは雇用統計を重要な指標として注視しており、労働市場が過熱していると判断した場合、インフレ対策として金利を引き上げる可能性があります。金利が上がると、米ドルの魅力が増し、為替レートが上昇します。
逆に、弱い雇用統計は金融緩和を促し、米ドル安につながることがあります。
市場のボラティリティに影響
雇用統計発表の直後、為替市場は一時的に大きなボラティリティ(価格変動)となります。トレーダーや投資家が統計の内容に基づいて売買を行うため、短期的に米ドルの取扱高が急増するためです。
今日は、最重要経済指標の米雇用統計について学んだよ。
なんとなく理解できました。
どのくらい為替市場に変動幅をもたらすかは、予想と結果の乖離とその時のトレンドに左右されるよ。
米雇用統計について まとめ
- 毎月第1金曜日21時30分に発表される
- 中期的な米ドルのトレンドに影響を与えうる指標
- 平均1円程度の変動幅を伴う