今日は、アメリカの金融政策を決める重要なイベントのFOMC(連邦公開市場委員会)について学習していくよ。トレーダーとして何を理解すべきなのかを学んでね。
ためになります。
FOMCとは?
FOMCは、FRB(米国の中央銀行最高意思決定機関)が米国の金融政策を決定する会合で、年に8回開催されます。
会合では金融政策について次のようなことが議論されています。
FOMCの内容
- 政策金利(FF金利)の変更
- 量的緩和(QE)や量的引締め(QT)の実施・変更
- 経済見通しについての声明文の発表
FRBによる金融政策については、こっちを見てね
日本時間午前3時(冬時間は午前4時)に金融政策が発表され、午前3時30分(冬時間は午前4時30分)よりFRB議長の記者会見となります。
FOMC会合後には、金融政策の決定内容が公表され、特に政策金利の変更や今後の経済見通しがマーケットに大きな影響を与えます。
FOMCの重要性
FOMCの内容次第では、短期・中期的に米ドルの需要に大きな影響を与えることになりますので、トレーダーとして何を判断すべきなのかを確認しておきましょう。
FOMCの注目ポイント
- 政策金利の変動
- 声明文や記者会見の内容
- 市場の反応
- FOMC後の戦略
それぞれについて簡単に説明していきます。
1.政策金利の変動
FOMCが金利を上げる決定をした場合、米ドルは他の通貨に対して価値が上昇する傾向があります。金利が高くなると、外国投資家がより高い利回りを求めて米ドルに投資するため、需要が高まるためです。
反対に、金利を下げる場合は、米ドルの価値は下落しやすくなります。金利が低下すると、投資家がより高い利回りを求めて米ドルから違う通貨に投資するため、需要が低下するためです。
2.声明文や記者会見の内容
政策金利だけでなく、今後の金融政策の見通し(Forward Guidance)や、FRBが景気やインフレをどう捉えているか?も注目ポイントになります。
例えば、FOMCの声明文やFRB議長の記者会見で、インフレ抑制に力を入れるとの姿勢が示された場合、今後の利上げ・高金利政策が続く可能性が高まり、米ドルが上昇する材料になります。
これらの金融政策の姿勢は、声明文や記者会見の総括としてタカ派・ハト派という言葉で表現されることになります。
タカ?ハト?
タカ派・ハト派というのは、金融政策におけるスタンスを指す言葉で、次のことを表現しているよ。
タカ派 | 金融引締め | 通貨の上昇要因 |
ハト派 | 金融緩和 | 通貨の下落要因 |
3.市場の反応
金融市場の投資家がFOMCを次のマーケットのメインイベントとして意識すると、事前に内容をある程度相場に織り込む傾向があります。
織り込む?
金融市場というのは、常に相場変動に刺激を与える新しい材料を探しているんだ。だから経済指標やFOMCなどのイベントも前もって予想して価格に反映しようと先走る傾向があるよ。
せっかちですね。
安く買って、高く売るのが相場の基本だからね。
でも相場がどう予想しているか、なんてわかるんですか?
CMEのFedWatch ツールというサイトが投資家がどのようにFOMCを予想しているか情報提供しているよ。トレーダーや証券会社はこのサイトの情報を判断材料にすることが多いね。
へぇー。こんなサイトがあるんですね。
4.FOMC後の戦略
前述の通り、FOMCの内容次第では、短期・中期的に米ドルの需要に大きな影響を与えることになります。トレード期間の目線は人それぞれですが、一般的には次のように考えられています。
短期トレードの人はこちら
FOMC発表直後は市場が急変動するため、短期トレードの機会が増えます。ボラティリティを活用して短期的な利益を狙うトレーダーも多いですが、瞬間的な判断力が収益に直結することになりますので、エントリーと決済の判断基準を決めておくことが非常に重要になります。
また、市場の動きが声明文の発表や記者会見で急激に反転することもあるので、慎重に判断する必要があります。
中長期トレードの人はこちら
FOMC後の金利動向や金融政策の長期的影響を見極め、トレンドフォローの戦略をとることが有効になります。
記者会見や声明文を注意深く分析し、今後の米ドルの動向や政策の方向性を見定めてから、中長期的なポジションを取ることでトレンドに乗った大きな収益を得ることが可能です。
今日は、アメリカの金融政策を決めるFOMCについて学習したけど、どうだった?
色々新しいことを知ることができました。
FOMC(連邦公開市場委員会)まとめ
- 年に8回金融政策について会合を行う
- タカ派orハト派をチェック
- FRBからのガイダンスを見極めてからトレード